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波乱の幕開け
アジアカップのグループB第一戦で前回優勝国のオーストラリア代表がヨルダン代表に0−1で破れるという波乱があった。
オーストラリア代表はFIFAランク41位でワールドカップには2006年から4大会連続出場。一方のヨルダン代表はFIFAランク109位でワールドカップ出場経験なし。
それまでの実績を大きく覆す一戦となった。
オーストラリア代表23人
この試合で気になったことがある。それはオーストラリア代表メンバーがロシアワールドカップ時とほとんど変わらなかった点だ。先発メンバーのうち、なんと9人がロシアワールドカップのメンバーだった。
ワールドカップ予選で苦しみ、本大会は1分2敗でグループリーグ敗退。その後、監督も交代。
それでもメンバーが変わらないということは、オーストラリアにおいて新たな有望選手が出てきてないことを示している。
下記は、アジアカップ2019のオーストラリア代表メンバー。「 」のマークがついた選手はロシアワールドカップメンバー。
オーストラリア代表メンバー23人
GK
ミッチェル・ランゲラック(名古屋グランパス/日本)
マシュー・ライアン(ブライトン&ホーヴ・アルビオン/イングランド)
ダニエル・ヴコヴィッチ(ヘンク/ベルギー)
DF
アジズ・ベヒッチ(PSV/オランダ)
ミロシュ・デゲネク(ツルヴェナ・ズヴェズダ/セルビア)
アレックス・ガーズバック(ローゼンボリ/ノルウェー)
ライアン・グラント(シドニーFC)
マシュー・ジャーマン(アル・イテハド/サウジアラビア)
マーク・ミリガン(ハイバーニアン/スコットランド)
ジョシュ・リズドン(ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ/オーストラリア)
トレント・セインズベリー(PSV/オランダ)
MF
ムスタファ・アミニ(オーフスGF/デンマーク)
クリストファー・イコノミディス(パース・グローリー)
ジャクソン・アーバイン(ハル・シティ/イングランド)
マッシモ・ルオンゴ(QPR/イングランド)
アーロン・ムーイ(ハダースフィールド/イングランド)
トーマス・ロギッチ(セルティック/スコットランド)
FW
マーティン・ボイル(ハイバーニアン/スコットランド)
ロビー・クルーズ(ボーフム/ドイツ)
マシュー・レッキー(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
アワー・メイビル(ミッティラン/デンマーク)
ジェイミー・マクラーレン(ハイバーニアン/スコットランド)
アンドリュー・ナバウト(浦和レッズ/日本)
23選手のうち、実に15選手がワールドカップから変わっていないことになる。前述のように先発に関しては11選手中9選手がワールドカップのメンバーだった。
残すグループリーグ2試合、オーストラリア代表の対戦相手はパレスチナとシリア。どのような戦いをしてくるのか注目だ。
ヨルダン代表GK
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波乱の展開となったオーストラリア代表対ヨルダン代表戦。この試合、オーストラリア代表のメンバー以外にもヨルダン代表で気になる選手がいた。
それは、GKのアメール・シャフィーアだ。
名前を聞いてパッとこなくても、顔を見て彼のことを思い出す人も多いだろう。
そう、彼は何度も日本代表の前に立ちふさがってきたのだ。中でも印象深いのが2004年に中国で行われたアジアカップ準々決勝。試合は1−1のままPK戦へ。三都主と中村俊輔が立て続けに外した後、エンドを変えてPK戦続行。その後、川口のスーパーセーブもあり日本が勝利を収めた試合だ。
シャフィーアはヨルダン代表GKとして、今でも語り草となっているあの試合に出ていたのだ。
今大会の彼を見て、懐かしさを覚えた人も多いのではないか。
当時22歳だったシャフィーア。若さゆえに当時は少しやんちゃな雰囲気も見られたが、36歳となった今大会はキャプテンマークを巻き、落ち着いたプレーでチームを引っ張っていた。彼の安定したプレーがオーストラリア戦勝利の一因になったことは言うまでもない。
現在の日本代表メンバーにアジアカップ2004を戦ったメンバーは一人もいない。それを考えると、代表レベルで常に試合に出続けている彼の凄さが分かる。
因みに、シャフィーアの代表デビューは2002年。代表では通算で139試合に出場している。
残り試合、彼のプレーにも要注目だ。