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アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)2018の決勝は11月3日、10日にホーム&アウェーで行われる。決勝に進んだ鹿島アントラーズとペルセポリスは共に初優勝をかけて戦う。
ACLの決勝は以前、UEFAチャンピオンズリーグ同様に一発勝負で行われていた時期があった。それは2009〜2012年の4大会だ。
なぜ、一発勝負がなくなったのかを今回は分析していく。
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ACL決勝一発勝負
年度 | 対戦カード | 会場 | 観客数 |
2009年 | 浦項スティーラース vs アル・イテハド (2−1) |
国立競技場 | 25,743人 |
2010年 | 城南一和天馬 vs ゾブ・アハン (3−1) |
国立競技場 | 27,308人 |
2011年 | アル・サッド vs 全北現代モータース (2−2 pk4-2) |
全州ワールドカップ競技場 | 41,805人 |
2012年 | 蔚山現代 vs アル・アハリ (3−0) |
蔚山文殊サッカー競技場 | 42,143人 |
ACL決勝が一発勝負で行われたのは上記の通り。なぜ、一発勝負がなくなったのかは下記の2つの理由が考えられる。
盛り上がらない
ヨーロッパのCLは一発開催でも盛り上がる。なぜなら、決勝に進むチームを皆が知っていて大会自体もブランドとして確立しているからだ。
だが、アジアの場合は違う。一発勝負が行われた始めの2年、決勝の舞台は国立競技場だった。
決勝に勝ち進んだのは韓国、サウジアラビア、イランのチームと全て地元のチームではなかった。おそらく日本のファンの多くが、選手どころかチーム自体をあまり認知していなかっただろう。
それは5万人近く収容できる国立競技場で25,743人、27,308人と半分しか入らなかった観客数が象徴している。
アジアNo.1を決める舞台としてはあまりにも寂しい試合会場となってしまった。このことからホーム&アウェーで、より観客が入ることが検討されたのは言うまでもない。
自国以外のアジアのチームが強くなって互いに認識できるようになった時、もしかしたら再度一発勝負という案が出てくるかもしれない。
不平等さ
一発勝負で行われた最後の2大会は観客数が41,805人、42,143人と盛り上がりを見せた。しかし、これには大きなカラクリがある。
なんと2大会共に決勝に進出したのは決勝会場の地元チームだったのだ。それは、全北現代モータースと蔚山現代。対戦したカタールとサウジアラビアのチームからしたら完全アウェーの状態だ。
もちろん、決勝の舞台に地元のチームが2大会連続で進出するなんてかなり可能性の低いことだ。だが、このことがホーム&アウェー方式に戻る一因になったことは確かだ。
因みに、2011年大会では完全アウェーで数的不利なアル・サッド(カタール)がPK戦の末、地元韓国チームを下し優勝している。
ホーム&アウェーで行われるACL2018決勝。第2戦が行われるイランのアザディスタジアムは8万人収容。宗教上の理由で男しか入れない。そのような状況で鹿島はどんな戦いをするのか楽しみだ。
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