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フィリピン代表GKはプレミアリーグで正GK

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プレミアリーグで正GK

アジアカップC組初戦の韓国代表対フィリピン代表戦が7日に行われた。戦前の予想ではFIFAランク53位の韓国が同116位のフィリピンを圧倒することが予想された。

しかし、蓋を開けてみればフィリピン代表の善戦。結局、韓国代表が勝利したもののスコアは1−0と周囲の予想とは大きく異なるものだった。

フィリピン代表の善戦に貢献した選手、それはGKエザリッジだった。安定したセービンングで最後尾からチームに安定感を与えた。

彼の経歴はアジアのGKとして異質なものだ。なんとエザリッジはプレミアリーグのカーディフ・シティーで正GKなのだ。今シーズンもアジアカップに合流するまでに行われたプレミアリーグ全21試合にフル出場している。

世界一ゴールキーパーのレベルが高いと言われるプレミアリーグでFIFAランク116位の国のGKがポジションを掴むとは、あまり聞いいたことがない。エザリッジとは一体どのような選手なのか?

エザリッジ

決してサッカー強豪国とは言えないフィリピンから、どうやってプレミアリーグにたどり着いたのか?

種明かしをしよう。エザリッジは生まれも育ちもイギリスだ。そんな彼がなぜフィリピン代表に? それは彼の母親がフィリピン人だからだ。

あまりサッカー環境の整っていないフィリピン国内から突如現れたスター選手というわけではなく、サッカー先進国のイギリスで育ってプロになったということになる。それでも同じアジア人としてフィリピンの血が流れている選手がプレミアリーグでポジションを掴んでいるのは親近感が湧くものである。

そんなエザリッジの簡単なプロフィールの紹介。

エザリッジは1990年生まれで現在28歳。選手としてちょうど脂が乗っている年齢だ。ユース時代はチェルシーとフラムで過ごす。

フラムでトップチーム昇格を果たしたものの出場機会はなし。その後は下部チームを渡り歩く。

転機となったのは2017年のカーディフ・シティーへの移籍だ。当時、カーディフはチャンピオンシップ(2部リーグ)に属していたが、このシーズンにチャンピオンシップで2位になりプレミアリーグ昇格を果たす。

そして、18−19シーズンの開幕戦でエザリッチはフィリピン人として初めてプレミアリーグのピッチに立つことになる。

初めからチャンスを掴んだわけではなく、紆余曲折を経てプレミアリーグGKとなったわけだ。

代表レベルでは、初招集は2008年に遡る。当時18歳だったエザリッチは招集を受けるとフィリピン代表でプレーすることを選択。それ以後、A代表で45試合に出場している。それまで国際大会で主な実績のなかったフィリピン代表が初のアジアカップ出場を決めたのには彼の存在が大きく関係している。

フィリピンはアジアカップC組で韓国、中国、キルギスと同組。3位でも成績次第では決勝トーナメントの可能性がある。アジアカップ初出場のフィリピンが決勝トーナメントへ上がるとなれば、国内で盛り上がることだろう。今後、フィリピン、そしてエザリッジがどのような活躍をするのか注目したい。

エザリッチのセーブ集