サイバーエージェントがJ2町田を買収|サッカーと買収|プレミアリーグの例

Embed from Getty Images

IT企業サイバーエージェントがJ2・町田ゼルビアの経営権を取得する方針を固めたことが9月27日に分かった。
サイバーエージェントはクラブ保有株の過半数を10億円以上で取得し、2019年からはチーム運営にも本格的に関わるようだ。

クラブ買収は、その後のチーム運営に大きく関わるもの。買収されて変わったチームはたくさんある。その中でも一際目立つのがチェルシーマンチェスター・シティではないだろうか?

この2チームは近代サッカーにおいて買収で変わった二大巨頭と言っても過言ではないだろう。今回は、この2チームが買収後、どのように変わって行ったのかその変貌をデータで振り返っていきたい。

チェルシー

Embed from Getty Images
2003年、プレミアリーグに衝撃が走った。ロシアの石油王アブラモビッチがチェルシーを買収したのだ。
その額、なんと276億円。この買収劇によってそれまで負債が膨らんで経営難に陥っていたチェルシーは凄まじい変貌を遂げる。

まず驚かされたのが、それまでにない積極的な選手補強だった。

2003-04シーズンは

クレスポ、ムトゥ、マケレレ、ダフ、ベロン

と当時注目されていたプレーヤーを一気に獲得。

その後も、

ドログバ、ロッベン、チェフ、ピサロ、シェフチェンコ、デコ、エトー、トーレス、ファルカオ、ルカク、アザール、クルトワ

と世界の一流プレーヤーを毎年獲得し続けてきた。

それは成績にも如実に現れる。

買収前、チェルシーのリーグ優勝はわずか1回(1954-55)で50年近く優勝から遠ざかっていた。

それが2003年の買収以来、チームは5回(2004-05, 2005-06, 2009-10, 2014-15, 2016-17)も優勝しているのだ。

2011-12シーズンに至っては、クラブ初のチェンピオンズリーグ優勝まで果たした。買収前までは国内リーグで中位にいたチームが、10年も経たずにヨーロッパの頂点へ。これらの成績は買収なしでは考えられなかっただろう。

マンチェスター・シティ

Embed from Getty Images
2003年にチェルシーを276億円で買収したアブラモビッチは「ビリオネア(10億ドル以上持つ資産家)」と呼ばれた。

マンチェスター・シティの場合、そのスケールは更に大きなものだったのだ。買収されたのは2008年。その額はなんと402億円!

買収したのはUAEの投資会社アブダビ・ユナイテッド・グループ(ADUG)。投資会社を保有するのはUAEの王族。その資産額は100兆円を超えるとも言われれている。「ビリオネア」ではなく、「トリリオネア(1兆ドル以上を持つ資産家)」と言うわけだ。規模が大きくすぎて、よく理解できないほどである。

ADUGによって買収されたマンチェスター・シティはここから大きな変貌を遂げることになる。

順位から説明した方が分かりやすいだろう。

マンチェスター・シティは2001-02は2部リーグだった。そこで優勝し、02-03からプレミア復帰。その後の成績は、9位、16位、8位、15位、14位、9位だった。詳しく説明するまでもないだろう。決して強いチームではなかった。

2008年にADUGに買収。2008-09シーズンこそ10位と振るわなかったものの、その後は5位、3位、1位、2位、1位、2位、4位、3位、1位とここ10年でプレミアリーグを3度も制している。優勝以外の成績も上位で、とても安定している。

選手獲得においても積極的だった。

2008年以降、

ロビーニョ、アデバヨール、サンタクルス、テベス、バロテッリ、アグエロ、デ・ヨング、ダビド・シルバ、コンパニ、ナスリ、デ・ブライネetc

世界の名だたる選手を次々と獲得してきている。

マンチェスター・シティは買収によって最も変わったチームと言っても良いだろう。

まとめ

チェルシーとマンチェスター・シティの買収劇は極端な例かもしれない。しかし、買収がチームにとって大きく変わるきっかけになることは間違いない。

今回、サイバーエージェントに買収される町田ゼルビアが今後どのように変わっていくのか楽しみである。

時を同じくして行われたJ1ライセンス判定結果では、残念ながら町田ゼルビアはJ1の基準を満たせなかった。スタジアム、トレーニング施設の面で、まだJ1のレベルに達してなかったのだ。よって、例えJ2で今シーズン自動昇格圏内に入ってもJ1へ昇格できないことが決定した。

将来、町田ゼルビアがJ1でプレーするには、このようにいくつかの難関がある。この点も含めて、今回チームを買収するサイバーエージェントはどのように乗り越えていくのか、そしてその先にはどんな未来があるのか? 変革が楽しみである。